すねやふくらはぎの血管(静脈)が、まるで瘤(こぶ)のようにボコボコと浮き出た状態で、さらに足の皮膚が変色するなどの症状が現れるものを下肢静脈瘤と言います。
こぶ状になってしまうのは、太ももの内側に隠れている血管(大伏在静脈:だいふくざいじょうみゃく)が原因です。
足の静脈には逆流防止弁というのがあるのですが、これが何らかの原因で適切に閉じなくなることがあります。そうなると血液が足の静脈に溜まるようになり、血管が次第に拡張して青く浮き出るようになります。それがこぶ状になったり、足の皮膚が変色するといった症状を起こすようになるのです。
下肢静脈瘤は大きく分けて2つのタイプに分類されます。
- 足の表面の比較的太い血管(伏在静脈)で起こる伏在型静脈瘤
- 伏在静脈より枝分かれした血管で起こる軽症静脈瘤(側枝静脈瘤、網目状静脈瘤、蜘蛛の巣状静脈瘤)
軽症静脈瘤は、ひざ裏やふくらはぎで起こりやすく、血管がこぶ状になることはありませんが、血管が赤紫や青色に変色します。