下肢静脈瘤の治療法②ストリッピング術

血液が静脈に溜まる

下肢静脈瘤の治療法としての歴史は長く、伏在型静脈瘤の治療でよく用いられる手術です。

現在はレーザー治療では対応できないほどの太い血管(伏在静脈)である場合に行われることが多いです。

下肢静脈瘤レーザー治療ができない血管のイメージ画像

また、レーザー治療を行っていない血管外科などでは、再発性が低いという利点もあるので、根本的に治す目的で行われることもあります。

施術内容は、足の付け根とひざ下の2ヵ所を切開(1~3㎝ほど)し、静脈の中に細いワイヤーを入れ、ワイヤーごと静脈を引き抜く方法になります。ちなみに引き抜かれた静脈を通るはずだった血液は、他の静脈をたどって心臓に戻るようになります。

静脈を引き抜きますので、その際に強い痛みや皮下出血が出るほか、引き抜いた血管周囲の神経を傷つける可能性があります。

ただ現在は原因箇所のみスポット的に引き抜く選択的ストリッピング手術を行うケースが多く、神経を損傷(障害)するリスクは軽減されるようになってきています。

また、これまでは激しい痛みを伴うことから腰椎麻酔や全身麻酔が必要で1~2週間程度の入院を要しました。

しかし、TLA麻酔という局所麻酔が登場したことで、日帰りでの手術(手術時間は50分ほど)も可能となっています。

長期間の入院は困難と言う方は血管外科のある病院にご相談ください。

なお、術後1ヵ月ほどは、弾性ストッキングを着用し、正座は控えるようにします。

また、長時間の立ち仕事も避けるようにしてください。

  1. HOME
  2. 治療法
  3. 下肢静脈瘤の治療法②ストリッピング術

記事一覧へ

Page Top