下肢静脈瘤の人の割合は、年齢を重ねるごとに増えていきます。
これは、加齢とともに血管や弁の働きが弱くなっていくこととも関係していると思われます。
また、年をとっていくと多くの方は運動量が減っていきます。そのことなどから筋肉の量も少なくなり、足の筋ポンプ作用も弱まって、発症しやすくなるということもあります。
ある調査(※1)によれば、年代別下肢静脈瘤の割合として、50~69歳の61%、70歳以上の75%の方が下肢静脈瘤を発症しており、15~29歳は13%、30~49歳は55%と言われています。
つまり30代以降の方では過半数を超える方に下肢静脈瘤が認められるということであり、30歳を過ぎてこの病気と似た症状に心当たりがあるという方は、重度か軽度かはともかく、下肢静脈瘤を疑ってみる必要があると言えます。
【注釈】
※1:平井正文、久保田仁、川村陽一他 脈管学28:415-420,1989